自動車保険の特約はフクザツです。どれが必要でどれが余分か、キチット押さえておかないと、いざという時、保険に入った意味が半減します。

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必須の3つの保障と役立つ特約

車を運転するなら、自動車保険(任意保険)の加入は必須です。

ただ実際、保険を選ぼうとすると、いろいろな特約が専門用語で説明されており、どれを選べばよいのか分からなくなります。全部の特約をつけると安心でしょうが、それでは月々バカみたいな保険料を払うことになります。
自動車保険

選ぶポイントは3つです。
1.必須の保障を押さえる。
2.ライフスタイルに合わせて特約をつける。
3.信用のある保険会社を選ぶ。

1.3つの必須の保障を押さえる

自動車保険には絶対に押さえておくべき、3つの必須の保障とあると安心な特約があります。
3つの必須の保障とは、
あなたが事故を起こしたときの相手への保障((1) 対人
事故で壊れた相手の車や物などの損害への補償((2) 対物
そのときあなたの車に乗っていた人の保障((3) 人身傷害/または搭乗者傷害
の3つです。

以下は、それぞれの保障に対する目安です。
◎:必須の保障
○:できれば付けておきたい保障
△:保険料が負担にならなければつけたい保障

(1) 対人:無制限(◎)

自動車保険で対人無制限は常識です。
死傷する人は一人とは限りません。そんなところで、保障額を5千万円とか1億とかにしていたのでは、大きなリスクを残すだけです。場合によっては、任意保険に入っている意味がなくなります。

(2) 対物:無制限(◎)

これは対物賠償も同じ、3千万円あればほとんどのケースは対応できるでしょう。
でも電車を巻き込んだ事故になったり、パチンコ屋や高額商品を扱う店、繁盛店に損害を与えると多額の借金が残ることになります。3千万円でも、無制限でも保険料に大した差はありません。対人・対物は無制限でいきましょう。

(3) 人身傷害/搭乗者傷害(◎)

対人・対物が相手側に対する保障なのに対して、これは自分側を守る保障です。この保障で事故のとき、自分の車に乗っていた人、全員が保障されます。

あなたが運転中に事故にあっても、相手が無保険だったり、逃げたりするケースもあります。捕まっても支払能力がないこともあります。また自分の運転ミスによる自損事故のこともあります。
そんなときこの保障があなたや同乗者を助けてくれます。

人身傷害と搭乗者傷害の違い

搭乗者傷害保障が車に乗っている同乗者だけなのに対して、
人身傷害保障で、車内+車外にしておくと、自分や家族が別の車に乗っていて受けた事故や歩行中に受けた自動車事故も保障してくれます。

保険金が支払われるタイミングや金額に違いがありますが、搭乗者傷害保障の保障範囲は、人身傷害保障でカバーできます。
この保障は、本人、同乗者だけでなく、家族が受けた交通事故も保障されますので、あなたに守るべき家族がいるなら、人身傷害保障を付けておきましょう。
※もし人身傷害保障をつけるなら、搭乗者傷害保障は必須ではありません。

付けておくべき自動車保険の特約

自動車保険の特約にはいろいろなものがあります。特約には付けておくべき特約とライフスタイルによって選ぶ特約があります。
特に対物超過特約と弁護士特約はつけておきましょう。

2.ライフスタイルに合わせて特約をつける

(1)対人 (2)対物 (3)人身傷害、この3つをしっかりと押さえておけば、自動車事故で人生を狂わすような多額の借金を負うような事態は避けられるでしょう。

それでも事故に巻き込まれると、数万~数百万円単位の費用がかかります。以下の特約をつけるかどうかは、自分のライフスタイル、価値観で判断してください。

車両保険(△)

自分の車の損害のための補償です。
事故が起きても100対0で相手が悪ければ、相手の保険で車の修理はできます。ただし、相手が自賠責しか入ってなかったり、逃げたり、こちら側にも過失があったり、自損事故だと自分で修理する必要が出てきます。

それをカバーするのが車両保険です。ただし補償する金額を高くすれば、当然保険料も高くなります。

これを付ける、付けないで保険料は大きく違ってきます。保険料を安くしたいなら、車両保険自体つけないのも選択肢のひとつです。こちらの過失割合が少なければ、相手の対物保険で修理できます。また、自分でこすった程度の修理に車両保険を使えば、それだけで保険の等級下がり、来年から保険料が高くなります。

自損して大きな修理が必要なら車を買い替えればよい、と割り切る考え方もあります。

免責5万円を付ける
付けるにしても免責額を5万円とか10万円とかにすると少し安くなります。これは、免責5万円なら、5万円を超えた分の修理費用を補償してくれるものです。5万円以下で車両保険を使うと、翌年以降の保険料が上がりバカバカしいことになります。
※車両保険は、自動車事故のときだけ使えるものから、風水害による被害までカバーするものがあります。当然、カバー範囲が広くなれば、保険料も高くなります。

対物超過特約(○)

被害を受けた相手の車が古い車をチューンナップした車だったりすると対物補償の査定額では足りないことがあります。交渉は保険会社がやってくれますが100対0でこちらが悪い場合は、相手も納得しないでしょう。
そんなとき不足する額を補ってくれるものです。ただし補償額は50万円までとか、限度があるのが一般的です。

ここからは、自動車事故以外でも役に立つ特約です。

弁護士費用補償(○)

これが必要なのは、100対0の事故の被害者になったときです。こちら側に少しでも過失があれば、保険会社が相手と対応してくれます。しかし、一方的に相手が悪いときは、自分で相手や相手の保険会社と交渉するしかありません。

相手がなかなか支払わなかったり、ややこしい人のとき、この特約があなたをわずらわしい作業から解放してくれます。保険会社によっては、自動車事故に限定しないものもあります。

ロードサービス(JAF未加入なら:○)

事故時のレッカー移動から、パンク、脱輪、ガス欠、鍵の閉じ込め、など、JAFのサービスを代行してくれるものです。
無料レッカー移動の距離数など、保険会社によってサービス内容は異なりますので確認は必要ですが、JAFに加入していないなら、つけておいたほうが安心です。

個人賠償責任(子供がいるなら:○)

これは交通事故以外にも、家族が自転車で事故を起こしたとか、子供が誤って店の商品を壊したとか、文字通り個人の賠償責任が必要ないろいろなケースで役立ちます。※保険会社により、使えない事故もあります。

保険料もだいたいが安いので、あなたに子供がいるなら入っておくと安心です。

チェックリスト

特約の名称や内容は、保険会社によって少しずつ違います。
実際に加入するときには、自分が望む保障が受けられるか、保険会社に確認することをお勧めします。

(例えば)
□歩行中に事故にあっても保障されるか。((3)人身傷害)
□台風による被害も補償されるか。((4)車両保険)
□改造車にぶつけたらどうなるか。((5)対物超過)
□100対ゼロで相手が悪いときの交渉をやってくれるか。((6)弁護士費用)
□レッカーは何キロまで無料か、他にどんなロードサービスがあるか。((7)ロードサービス)
□家族が自転車で事故を起こしても保障されるか。((8)個人賠償)
□子供が店で物を壊しても保障されるか。((8)個人賠償)

3.信用のある保険会社を選ぶ

損害保険は、保障内容も重要ですが、実際に事故が起きたときの対応が重要です。事故が起きたときの対応スタッフを削って保険料を安くしているような保険会社は要注意です。

「顧客満足度」というのは、参考になる情報ですが、このときの顧客というのは、無作為抽出だったり、事故を起こしたことの無い大多数の契約者のこともあります。
このため保険料が安いゆえの満足だったりします。

ネットのクチコミは参考になりますが、あなたが事故にあったときの対応を保証してくれるものではありません。

ネットの情報だけでは不確実です。それでも参考にするなら、次のような情報です。
・契約件数が多く、毎年契約件数が伸びている。
・事故時の顧客満足度が高い



信頼できる人がいるなら代理店もあり
どんな保険会社にも、ネガティブなクチコミはあります。結局は、対応窓口の人次第かもしれません。もしあなたの信頼できる人が対応窓口になってくれるなら、代理店経由で契約するのもよいかもしれません。

車を運転するなら、自動車保険は絶対です。
まともに自動車保険(任意保険)に入らずに車を運転しているとしたら、あなたは綱渡りしながら毎日を送っているようなものです。
いつかは落ちます。
場合によっては、それからの一生は、お金に追われる日々になります。これは運がいいとか悪いという話ではありません。やるべきことをやってなかったツケです。そんなリスクは絶対に回避しておくべきです。

■これは必須 3つの保障
■あなたに必要な特約はこれ
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