アマゾンの商品レビューには見方があります。それを知らないと出品者が雇ったヤラセレビュー、ステマレビューに騙されて、ガッカリする商品をつかまされたり、逆にライバル業者の嫌がらせレビューに踊らされて、安くて良い商品を見過ごすことになります。
アマゾンで買うなら偽レビューを見分けよう
商品レビューが頼り
現物を見たことがない商品をAmazonで買うときは、商品レビューが重要な判断材料になります。また店舗で実物を確認できる商品でも、実際に使ってみないと分からないこともありますので、Amazonでの商品購入の際には、レビュー確認は欠かせません。
星の数は鵜呑みにできない
しかしAmazonのレビュアーの星の数も、食べログとおんなじで、すべてのレビューが参考になるわけではありません。むしろ販売者側とグルになったステマレビューも結構あり、自分ところの商品を実際以上に高く評価したり、逆に評価の高い他社製品をおとしめるようなレビューも少なくありません。
商品の絞り込み
買う商品が決まっているなら別ですが、候補が絞れていない場合は、個々のレビューを確認する前に、検討対象にする商品を大まかに絞り込んでおくとよいでしょう。以下はその際のポイントです。
少なくとも★★★☆☆以上
レビューが20件以上あるなら、少なくとも★3つ以上の商品にしましよう。だいたい普通レベルで★4つぐらいですので、3を切るようだと、当たりはずれのある商品が多くなります。
レビュー数が1桁の場合は、発売間もない商品か、洋服や宝石などバリエーションの多い商品です。4つ以上でもあてにはできません。そのどちらかでもなく、レビュー数が少ない商品は、人気のない商品かもしれません。
サイズと重さを確認する
画面上だと、どうしても実物のサイズ感がつかめませんので、実物を見たことのない商品の場合は、最初に商品のサイズを見て、使う場所にマッチするか確認しておきましょう。親切な販売者なら、商品を使っている様子など、大きさがつかみやすい画像を掲載しています。
もし、あらかじめ高さとか、幅とか決めているなら、商品検索の際に「テーブル 幅120cm」とか指定して絞り込むとよいでしょう。
実際に届いた商品を手に取ってみると、思ってたよりも重いことがあります。持ち歩く物、バッグの中に入れておく物、あるいはアウターなら、ポチる前に他の類似商品と重さの違いを確認しておいた方が安心です。
販売者
商品の販売者名をクリックするとその販売者がAmazonで販売している商品の一覧のページに切り替わります。そのページの右側に「特定商取引法に基づく表記」の欄があり、そこを見るとこの販売者の所在地と責任者がわかります。
中国製でもコスパに優れた製品は多数ありますが、選ぼうとしている商品が、中国の業者で、ヤラセレビュアーの多い商品を選ぶ場合は特に慎重さが必要です。
ちなみにその欄の下に販売者への最近の評価のコメントがありますが、なぜかほとんどがポジティブコメントですので、あまり参考にしないようにしています。
欲しい商品の商品レビューが少ない場合、その販売者の他の商品のレビューを見てみると、疑わしい業者かどうか推測することができます。そうした業者は、評価の低い商品があったり、高い評価のほとんどが身内だったりします。
レビューに騙されない
レビュワー、レビュー内容は玉石混交です。レビュー内容を読んでみて、あまりに大げさな表現や変な日本語だと不信に思いますが、上手に書いてあるヤラセレビューも多数います。この場合、レビュー内容だけだと本当かどうか判別はできません。それでもレビュー内容以外でチェックするポイントがありますのでご紹介します。
買ってもいないレビュワーは無視する
Amazonのレビューにはフィルターをかける機能があり、ここで実際にAmazonで商品を買った人のレビューに限定することができます。
フィルター・バーの出し方
★★★★☆の個所にカーソルをあてると、小さいPOPが開き、星の数別のレビュー数が表示されます。そのPOPの下のところの「すべてのレビューを表示」をクリックします。
表示された画面を少し下にスクロールすると、フィルターを指定するバーがあります。
[上へ] ⇒ [新しい順]:レビューを新しもの順に並べかえられます。
[すべてのレビュワー] ⇒ [Amazonで購入のみ]:実際に注文していない人は除外できます
※この例では、62件あったレビューのうち、購入者のレビューは47件でした。
商品を買ったからといってヤラセでないという保証もないし、最終的にキャンセルしているかもしれません。それでも商品を手にしてもないのにベタ褒めしたり、逆に酷評したりするレビューを除外することができます。
またレビューを新しいもの順に並べておくと、以前はあまりよくなかったけど、評価が上がってきているとか、逆に最近になって商品の質が落ちているとか、推測することができます。
発売間もないのにレビュー数が多い
以前から発売している商品のレビュー数が多いのはわかりますが、発売から1週間しかたっていないのにレビュー数が50くらいあるのは明らかに不自然です。そんな場合の平均の★の数は4以上で、大半が★5つだったりします。テレビで紹介された少額の消耗品ならわからないでもないですが、だいたいは疑ってみた方がよいでしょう。※Amazonでの取扱開始日は、Amazonの「登録情報」に記載されています。
Amazonでの取扱い開始から1週間ぐらいですが、レビュー数がすでに145件あります。
レビューの内訳は★5つが143件と★1つが2件です。
Amazonでの購入者に絞ってみると1件だけでした。
※この1件は★1つの評価2件のうちの1件でした。
レビュワー名が日本人の名前ばかり
レビュワー名に、「加藤玲子」「かとうれいこ」といった本名のようなレビュワー名のコメントがあります。しかし、レビュワー名で本名を使う日本人はまずいません。レビュワー名に日本人ぽい名前が多数あるなら、ねつ造レビューのカタマリかもしれません。
日本語がおかしい
レビュワー名から日本人でないと推測できる場合は、つたない日本語でもしょうがありません。ただし日本人と思わせるようなレビュワー名の場合は、日本人以外が無理してねつ造記事を書いている可能性があります。少し読んでみれば、「てにをは」が変だったりします。
ヤラセレビュワーの見分け方
レビュワー名をクリックすると、レビュワーランキングとこれまでの商品レビューを確認することができます。
レビュワーランキングが7桁以上
レビュー数が少なかったり、初めてのレビューならレビュワーランキングは7桁(100万)以上なのも仕方ありませんが、そうしたレビュワーばかりがお勧めする商品は極めて怪しい商品です。レビューした商品がその商品だけ、あるいはレビュー記録がないレビュワーの評価はあてになりません。
過去のレビュー商品の商品画像がない
レビュワー名をクリックすると、そのレビュワーがこれまでレビューした商品とそのレビューが表示されます。そのときレビューした商品の画像も表示されるのですが、何故かほとんどの商品が「画像はありません」になっていることがあります。まれに品薄商品のこともありますが、多くは、粗悪商品をAmazonで一気に販売した後、すぐに販売を取りやめたり、あるは販売中止に追い込まれると、「画像はありません」になります。
過去のレビューした商品が同じ販売者のものばかり
同じ販売者の商品ばかりのレビュワーは、限りなく販売者自身か雇われレビュワーの疑いがあります。
過去のレビューした商品が★5つばかり
いろいろな商品をレビューしているのに、すべての商品が★5つのレビュワーがいます。ほんとによい商品ばかり選んでいるのか、良い商品しかレビューを残さない人の場合もありますが、ただのお人好しかもしれません。どれが正解かを判別するのは難しいので、★5つだけのレビュワーのお勧めは無視です。
熟練レビューの評価を参考にする
ベストレビュワー
投稿者名の横に「ベスト500レビュワー」とか「ベスト1000レビュワー」とか記載されているレビュワーがいます。
この表記があるのは、レビュー実績が多く、レビュー内容の評価が高いレビュワー、上位500名とか、1000名です。このランクには、下からベスト1000、ベスト500、ベスト50、ベスト10、No1.レビュワーとあり、この常連になると殿堂入りレビュワーになるようです。
見かけることは少ないですが、このベストレビュワーの商品評価については、比較的信用できるのではないかと思います。
Amazon VINEメンバー
これはモニターレビュワーです。活発にレビューしているレビュワーからAmazonがピックアップし、新商品等のレビューを依頼しているレビュワーです。
ほとんどが商品自体を買っているわけではなく、サンプル提供を受けた商品でレビューしていますので、「Amazonで購入のみ」フィルタにすると、大概のレビューが表示されなくなります。比較的信用できますが、ただでもらっている分、評価は甘めのように思えます。
「Amazonカスタマー」のレビュー
投稿者名を登録していないと、投稿者名が「Amazonカスタマー」と表記されます。この表記には、単に名称をデフォルトから変えていないだけの普通の人も多いですが、ヤラセレビュワーの多くは、この投稿者名です。
投稿者名の「Amazonカスタマー」をクリックすると、その投稿者の過去のレビューがでてきますので、ヤラセかどうか推測できることがあります。商品の評価が★5か1のレビュワーで、ヤラセレビュワーだと、過去のレビュー商品がなかったり、あっても同じ販売者の商品のべた褒めだったりと怪しさ満載です。
大事なのは信用
どんな商品でも何%かの初期不良はありますので、いくら慎重に商品を選んだとしても、そうした商品にあたることもあります。大事なのは、そんなときに誠実に対応をとってくれそうな販売者かどうかということです。商品が高額になればなるほど、この点に注意してレビューを確認する必要があります。
どうしてもそのあたりの不安が取れないようであれば、アマゾンプライム対象商品を選ぶことで多少解消されます。